肥大型心筋症の症状は?
最初は症状がありません
ふつう、この病気が始まってから数年の間は無症状です。
病院で健診でも受けていない限りまず気が付かないでしょう。
逆にいうと、自宅であなたが見て明らかに症状があるような場合は、すでにある程度病気が進行してしまっている状態であるとも言えます。
肥大型心筋症で良く見られる症状
猫の肥大型心筋症でよく見られる症状は以下のものです。
- あまり動かない
- ごはんを食べているのにやせてくる
- 呼吸困難
- 歩き方がおかしい
あまり動かない
心臓の能力が落ちますので、激しい運動に対応しにくくなっていきます。
いつもより動かなくなったり、興奮するとすぐに息があがるようになります。
ごはんを食べているのにやせてくる
心臓病に限らずですが、いつも通りごはんを食べているのにやせ衰えてくる場合は何か病気がひそんでいる可能性があります。
呼吸困難
肥大型心筋症が進行すると、肺水腫(はいすいしゅ)になったり、胸水(きょうすい)が溜まり呼吸がおかしくなる場合があります。
軽い場合は呼吸の回数が増えるだけですが、重症になると口を開いて呼吸をし始めます。
あまりに呼吸困難がひどくて酸素が全身に行き渡らない場合、ハアハア言って出している舌や歯グキの色が真っ青〜紫色になる場合があります。
これはチアノーゼといって、重い酸素不足のサインです。
肥大型心筋症に限らず、心臓病の子は呼吸困難が起きやすいので注意が必要です。
肺水腫(はいすいしゅ)とは?
心臓のうっ血がひどくなると、肺の血圧が上がってきます。
すると血液の水分が肺の中にしみ出してきます。
肺の中に水が入った状態になりますから、陸にいながら溺れているようなものです。
この状態を肺水腫といいます。
動物病院で「肺に水がたまっている」と言われたらこの事を指していると思ってください。
胸水(きょうすい)とは?
胸の中に溜まる水を胸水と呼びます。
心臓病の猫で比較的多く見られる異常です。
少量なら問題はありませんが、胸水の量があまりに増えると肺を圧迫して呼吸が苦しくなります。
歩き方がおかしい
後ろ足が一番多いですが、歩き方がおかしくなることもあります。
これは心臓病によって出来た血栓(けっせん:血の固まったもの)が足の血管に詰まってしまうことによって起こります。
程度はさまざまですが、重症の場合は足に全く血液が通わない状態になります。
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